セールスパーソンの数

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セールスパーソンが足りない?

コロナ禍の前は、企業経営の重要課題としてが人手不足問題が上げられていました。コロナ禍による経済活動の制限や、外出禁止、リモート勤務などもあり、人手不足感は一時的に収まりました。

緊急事態宣言等の解除に従って、人手不足問題が再び経営課題として認識されるようになっています。今後、セールスパーソンに関しても、人手不足問題が深刻化する可能性があります。

今日のセールスパーソンの数

今日のセールスパーソンは、何人くらいいるのでしょうか?総務省統計局が毎月実施・公表している基幹統計に『労働力調査』(2020年度 『労働力調査より』(全産業・営業職従事者数)からみると、全体で340万人となっています。このデータを2017年のデータ比較をすると、320万人から、約20万に増加しています。

『労働力調査』は、「全国で無作為に抽出された約40,000世帯の世帯員のうち15歳以上の者約10万人を対象とし、その就業・不就業の状態を調査しています。http://www.stat.go.jp/data/roudou/qa-1.html 総務省統計局のホームページより引用

この調査から得られる就業者や完全失業者の数、完全失業率等は、雇用情勢の動向を表す重要な指標となっています。この調査の基となっている統計法では、報告の義務に関する規定があります。また、報告をしない場合の罰則の規定もあります。

セールスパーソンの男女割合

ダイバーシティーが叫ばれる今日ですが、セールスパーソンの男女比はどのくらいでしょうか?営業といえば、かつては男性向けの業務でした。社外に出て客先を訪問する営業活動は、男性社員が担当していました。

一方、営業部門に配属された女性社員は、内勤といって社内で外回りをする男性営業員のサポート業務を担当していました。今日では、男女雇用機会均等法により、原則として男女で職務内容に差を付けることは認められません。それでは、今日の日本における営業職の男女比はどのようになっているのでしょうか?

この中で性別の内訳は、2017年が、男性291万人、女性29万人、2020年は男性275万人、女性65万人となっています。比率で見ると女性セールスパーソンの割合は、9%から19%と、約2倍に増加していることがわかります。

セールスパーソン年代別男女割合

下の表は、私が2021年2月にB to B担当営業員1000人を対象に実施したウェブ調査の結果です。世代別に男女比が変化していることがわかります。特に若年層に女性の割合が高くなる傾向が見て取れます。

20代は、男女の割合はほぼ同じくらいです。反対に50代になると、男性比率が最も高く、女性比率は最も低い結果となりました。また、男性は年代が上がるにつれて、比率が増えているのに対して、女性は年代が若いほど比率が高まっています。

世代男性 %女性 %
20代13.611.4
30代7.97.9
40代19.65.4
50代20.44.6
世代別営業員の割合

世代間でのせめぎあい

ちなみに、蟻の社会では仕事が分担されていて、餌をさがす働きアリは歳をとったものが多いらしいです(* 1)。蟻の社会では、年老いた蟻は外回り(営業)をさせられているということでしょうか。

参考資料

  1. 亀山早苗、『人はなぜ不倫するのか』、SBクリエイティブ、2016 
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