【SMI-2】営業部門とマーケティングの業務分担

多くの企業では、営業部門とマーケティング部門の業務は密接に関連しています。両部門とも売上の確保という共通の活動目的を持っているからです。この共通目的に対して、営業部門とマーケティング部門では、業務を分担して取り組んでいます。

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営業部門とマーケティング部門の業務分担

営業とマーケティングの業務分担
出典:Zolteners他(2010) P375より

上の図は、営業部門とマーケティング部門の業務分担の内容を表しています。業務内容は、営業部門とマーケティング部門のアプローチの違いを反映しています。前回の記事で見た、営業部門とマーケティング部門がうまくいかない理由は、両部門のアプローチの違いによって生じていると考えられます。

営業部門のアプローチ

営業部門のアプローチでは、売上の実現を目指しています。営業部門は、顧客との商談を通じて、最終的には契約を獲得することを目指します。そのために、顧客と商談したり、顧客との関係性を構築・維持したりします。首尾良く契約が取れると、会社に売上高が計上されます。営業部門の活動は、販売プロセスの下流の活動です。

マーケティング部門のアプローチ

マーケティング部門のアプローチは、売上の拡大を目指していると言えます。各種マーケティング活動によって、市場の拡大を目指します。宣伝広告などによってブランド力を高め、潜在的な顧客を生み出します。また、消費者・顧客の購買意欲を高め、営業部門の販売活動の支援をおこないます。こうした活動は、販売プロセス全体で見た場合、プロセスの上流にあたります。

両部門が協同しておこなう活動

両部門が協同しておこなう活動としては、顧客に対する販売促進活動があげられます。マーケティング部門において、販売促進策の内容を企画し、営業部門がその内容を実施します。そのために必要な情報発信などをおこないます。こうした共同活動をおこなうために、両部門の間で十分な情報交換をおこなうことが重要です。図中の2本の矢印はその重要性を現しています。

参考資料

Zolteners, A., P Sinha, and A. E. Lorimer (2010), “Aligning sales and marketing to enhance customer value and drive company results,” in Alice M. Tybout and Bobby J. Calder, ed., Kellogg on Marketing, 2nd Edition John Wiley & Sons, Inc., pp. 373392.

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